全身の歪みを取り除くために蝶形骨の重要性と 顎関節・歯の噛み合わせの関係

蝶形骨は頭蓋骨の中心に位置する骨です。
道路で言うならば、交差点に相当する重要な骨でありそして頭蓋骨の主要な骨と接しています。
蝶が羽を広げたような形をしており、身体の外からでは羽の両端部分しか手技では触れることが出来ません。顔の外側からは“こめかみ”という位置です。

口の中からは左右の上顎の奥の奥、つまり左右の親指を奥へ滑らせて上顎の奥の歯のさらに奥に指を滑らせますと、歯のドテが無くなりさらに5mm~1cm程度奥へ指を進めていきますと、左右に小さな突起があります。
身体になんらか不調のある人、あるいは病人、身体が捻れている人の場合、この左右の突起は前後、上下にずれているものです。

上下にずれている場合では、必ず左右の足の長さが違い、左右の肩の高さも上顎及び左右の歯の高さも頭の天辺の骨である頭頂骨も左右が上下にずれています。左右の顎関節も上下にずれています。
この左右の上下を正常に戻さなければ、上下のずれは動きません。

この突起の前後のずれは、頭蓋骨を始め首の骨、及び骨盤を始めすべてが左右が前後に捻じれ及びずれています。

頭蓋骨の模型を下から覗きますと、蝶形骨は首の骨の前に位置し左右一対の骨で、その大きさは下からのぞきますと、1/3~1/4程度の大きさを占めています。
この蝶形骨が互いに補正しあっているのがお尻の尾骨です。当然、お尻の尾骨と頭蓋骨の蝶形骨の間の各骨が捻れを起こし、バランスを保っています。

つまり、蝶形骨がずれていますと、頭蓋骨及び体全体がずれている事になり、当然、顎関節、歯の噛み合わせもバランスを崩し歩行困難も発症します。

この蝶形骨のずれる原因は、電磁波、薬(内服薬・目薬などの外用薬も)、サプリメント、健康食品、歯の噛み合わせのバランス、衣類に使用されている加工過程の薬品や染色剤(ファストファッションは有害なものが多い)等、色々とありますが、すべてが電磁波と相乗反応を起こし、身体のずれを引き起こすものですが、身体の歪みを取り除くなどし、血流を良くすれば(正常に戻せば)人間が本来持っている自然治癒能力を発揮するものです。

判りやすい例としまして、
風呂のお湯につかれば、全身の血流が良くなり身体中の関節の隙間が正常となり、身体がリラックス状態となるものです。スーパー銭湯や温泉などで炭酸泉に入ると劇的に体調が良くなるタイプも同様です。
風呂から出ますと、ものの数秒でまた身体が元のずれた状態になり、再度血流が悪くなることで元に戻ってしまいます。
(正常な状態を維持する方法については後述)

この、蝶形骨を正常に戻すには、すべてのケースで合致するわけではありませんが、多くの場合、顎関節及び歯の噛み合わせのバランスをとることが重要です。※ これで全ての人が健康な身体になることはありません。

この他に、例えば台所、洗面台などの排水口の清掃に使うのカビとり、トイレの洗浄剤また電車内に散布してある抗ウイルス剤などは指先に一滴または一瞬触れるだけでも身体の右半分は上にずれを起こし、さらにスマホ等の電磁波により、さらに上にずれ上がります。
左右の乳様突起で確認できます。大部分の人は上にずれ上がったままになり、体半分が血流の悪い状態となります。さらに、右側の歯が1歯でも低いとさらにそれ以上悪くなります。

頭蓋骨の生まれつきの奇形または頭蓋骨の成長期に常に一方向の力が加わっていたケース(睡眠時に常に同じ方向の横向きに寝ている、食事の時に常に同じ方向にテレビがあり常に横向きに咀嚼していた、左右のバランスが悪くなる特定のスポーツ競技を継続的にしていたなど)、歯の歯列矯正をした、顎の骨折により左右の長さが異なるケース、歯のインプラントを入れている方などなど、治療にあたっては様々なケース(前提条件が異なる)がありますので、数回の治療でかんたんに寛解する患者さんもあれば、治療が難航する患者さんもいらっしゃるものです。

顎関節症で治りにくい人は、
・歯の歯列矯正をした人
・歯のインプラントを入れている人
です。もちろん、程度の差や材質の違い、治療の品質の違いもありますので、皆さん全員に当てはまるものではありませんが、その傾向が強くあります。

顎関節症を治した上で、蝶形骨を正常に戻すには、冒頭で述べましたこめかみの調整と左右の手足の関節、首の一番上の骨である頸椎1番の調整をする事ですが、これがうまくいかないときは頭蓋骨の側頭骨の再調整と、うつ伏せに寝かせた状態にて、背骨の上から下までの範囲の捻れ・ずれをチェックし、手技にて調整した上で歯の噛み合わせ調整の治療を行う必要があります。
背骨の上部は前歯の状態と関係し、下部は奥歯の状態と関係します。
どの背骨が前方にずれているのか、あるいは後方にずれているのか、
または左右に捻じれているのかを確認する必要があります。
但し、これには身体に流れる微弱な電気を検知できる波長測定器(米国製の装置)と検査用の磁石にてのプラス・マイナスの反応(N/S)をみなければ判りにくいものです。
※ この波長測定器 は数十年前に日本国内に入ってきましたが、使いこなすためには経験が必要で、施術者が使えずに片隅でホコリをかぶってしまっている治療院もたくさんあるようです

そして、どの歯の咬合面の舌側が高いのか低いのか、あるいは咬合面の外寄りの高低を決めるには、足の甲・裏、足の指の外側・内側、大脳の反応は前寄りは前歯、後ろ寄りは奥歯で、その反応している大脳の中心寄りの矢状縫合なのか、または側面なのかとそれぞれの判定ができる反応が出てくるものです。

また、鼻の両脇の上の方は前歯、鼻の穴寄りは奥歯です。
検査用の磁石でプラス(N)の反応ならば、歯が高いという事です。
逆に、マイナス(S)の反応であるならば歯が低いという事が判ります。

これらの全ての反応があっているかを確認する必要があります。
そして最後に口の中のどの部分の歯を調整する必要があるのかを確認したうえで、歯の噛み合わせ調整の治療へ移行します。
次回のコラムでは、上述のケース毎に具体的に例を挙げて述べていきます。

ただし、これだけ様々な要素を確認して治療を行っても、完璧にできるものではありません。
個人差がある為に、まだまだ難しい課題があります。

また例を挙げますと、身体に合っていない内服薬を長期間に渡って使用している、あるいは外用薬を塗布あるいは点眼している人は肝臓に異常反応を示すものです。(健康食品、サプリメント、栄養ドリンクなども同様)
肝臓が悪くなっているならば右の膝に異常反応が出ます。右膝の調子が悪い人は肝臓が悪くなっていることが多いです。スポーツしている方でも、膝に“水が溜まってしまう人”は、肝臓の状態を確認してみるとよいでしょう。
右膝が異常を起こしているならば、反対側の左足に影響が出ます。その為に、一般に多いのは左足の足首の異常を起こしているケースです。
または同側の足首に異常反応を起こし、歩行困難となっている場合もあります。
肝臓が腫れてきますと、肝臓の真後ろに位置する背骨が押し出されて膨らんでいるものです。
このように、肝臓が悪い場合に歯の噛み合わせ調整をするためには、背骨の「上から8番目の骨」を正常に戻し、この膨らみを除去しなければなりません。
つまり、血流を良くして、肝臓の腫れを抑えなければなりません。
肝臓の腫れを解決せずに咬合調整をしますと、間違った噛み合わせになってしまうものです。(一般的な歯科医院ではここまで考慮するのは極めて難しいです)

また逆に効き過ぎる薬、左側の歯が低い場合は体の左側半分が血流の悪い状態となります。身体中の骨格のずれを起こしていますと、顎関節だけでなく必ず蝶形骨もずれを起こしています。

今現在、令和3年(2021年)6月に於いて、私の知っている限りの知識を述べているものです。環境の変化もありますし、治療法は常にアップデートされていますので、数か月後には難問が解決し、新しい手法を見出し、また異なった見解や治療法を述べていることと思います。