歯の治療をすればするほど身体が悪くなる・・・ 解決方法 治療方法

「歯の治療をすればするほど身体が悪くなる」

といったのは40~50年前の某歯科大学の教授で、退官記念講義の言葉でした。
その理由を、上下・左右の親知らずの歯を抜いた状態(親知らずが骨の中に埋まった状態は除く)で、上の歯・下の歯全部がそろった状態で、身体が健康な人でバランスがとれている人を例として述べます。

いま、仮に右側のどこかの歯を1本抜きますと、必ず左右の足が揃っていたはずの右足が短くなるだけでなく、右横の腰骨もまた、右側の顎関節のメス側の側頭骨の乳様突起が上にあがり、頭の右横から首・肩にかけて走っている胸鎖乳突筋(右図)が硬く首肩が凝った状態となるだけでなく、顎関節のメス側の側頭骨が右側から見た場合には、時計の針と逆方向の回転の捻じれをおこし、反対側の顎関節の左側の側頭骨は全く右と逆回転の捻じれをおこすものです。(あくまで右の歯の1本抜けているか低いかの話)
当然、歯を支えている上顎骨も前後、左右、上下に捻じれを起こしているものです。
この時、頭の後ろの骨を左右の手のひらで左右を軽く当ててみると、左と比べて右側の方が後ろに膨らんでいるのがわかるものです。
この時、右側の頬骨が左側と比べて奥へ凹んでいるのがわかるものです。
そして、左側の頭の後ろの骨、および左側の頬骨は右側と全く逆方向にズレているものです。
また、お尻の左右の筋肉も同じです。この場合、右のお尻は左へ比べて後ろへ膨らんでいるものです。
そのために、椅子に座ると左右のお尻の出っ張りを同じにするために右足を組みたくなるものです。
今述べたのは、右側の1本の歯だけを抜けたか低い状態を想定して説明しました。
右の3~4歯位、歯が低いか歯が抜けていますと、右の頬骨だけでなく、右のおでこの骨(前頭骨)も奥へ引っ込んでいるものです。
前頭骨が奥へ引っ込んでいますと、精神的な不安定状態、集中力がない、アレルギー、歩行困難などの反応を起こすものです。また、右側の鼻から鼻水、左側は鼻づまり、また、眼も左右の視力の違い、耳も耳鳴り、難聴になりやすく、疲れた時には下顎もゆがんでくるものです。
人によっては、上下の歯を噛んだとき、上唇を上にあげて、下唇を下に引っ張りますと、上顎の前歯の正中の小帯と下顎の前歯の小帯とがズレを起こしている場合もあるものです。

この様に、ほとんどの頭蓋骨だけが捻じれているものではありません。
首の骨、背骨も左右・上下に捻じれているものです。(首の骨の事はこのレポートでは省略します)
この時、右肩は前方へ、左肩は後方にずれるものですが、歯の抜けている場所や歯に冠を被せている場所によって違いはありますが、背骨の上側と下側とは逆方向に捻じれ、その支点となっている骨の部位がパニック状態を起こすものです。
そのパニックを起こしている部位と関係する内臓が、血流が悪く、運が悪ければ癌になり、手術は成功しても命は助かる事はないものです。(術後に状態が悪化しやすくなります)
必ずしも、背骨が捻じれている部位と関係する内臓だけが悪いのではなく、例えば左側の奥歯が低いと左の大腸・直腸・前立腺・子宮が悪くなるものです。上下の前歯が当たっていないと(オープンバイト状態であると)心臓に異常をおこすものです。
話は元に戻りますが、
特に右の奥歯が低いと、右の股関節の足の骨の骨頭が前方にずれ、右足の膝の内側の脛骨も前方にズレ、痛みなどを引き起こし杖を必要とするものです。
そして、体のバランスを崩、足はO脚、X脚となり、足の裏に魚の目、外反母趾などが出来やすくなり、足の踵寄りは前歯の事、足の指寄りは奥歯の事です。
体の血流が悪いと、電磁波、花粉症に対して抵抗力がないために、身体の不調を起こすものです。
病院に通院している人は、ほとんどが歯に被せもの、または入れ歯、または歯並びが悪いがゆえに身体のバランスが狂っているものです。

この様に、歯の噛み合わせが1歯でも狂いますと、頭蓋骨全体が狂い、頭蓋骨が狂いますと、体全体が狂い、身体中のすべての関節に異常をおこすものです。筋肉は2つ以上の骨と骨とが繋がって若い時ならば多少の骨と骨とがズレを起こしても関節の周囲の筋肉で支えているものです。老人のように筋肉が衰えていますと、関節の骨と骨とのズレを支えることができなくなり、動かし辛くなるなど、さまざまな症状が出るものです。

人間の体で1番大きな骨の集まりは骨盤です。
頭蓋骨は小さな骨の集まりです。
いったん、体全体が狂いますと小さな骨の集合体の頭蓋骨を動かそうとしても動きはしないものです。無理に動かしますと、頭蓋骨を壊してしまうことになります。
頭蓋骨のゆがみ、および顎関節症を治すには、1番大きな骨の集合体である骨盤を正常にしたうえで、すぐに背骨→首の骨→頭蓋骨へと順序良く治さなければなりません。
そうすることにより顎関節症の痛み、口が開かないなどの症状は1回の治療で1/3は良くなるものです。
人によって異なりますが、上下左右の歯に複数の被せもの、入れ歯、歯の矯正治療をしたとなりますと、身体中が複雑にずれ、また年齢を増せば増すほど色々な身体の不調を訴えるものです。

崩れた身体を元に戻すためには、顎関節を正常に戻した上で、さらに頭蓋骨の中心の骨である蝶形骨(蝶形骨のコラムをご参照ください)を正常な位置に戻すには、さらに重要な左右の肩が前方に傾いているか(猫背)、または逆に左右の肩が後に反っているか(神経系の病気が多い。体の正中線上の異常によって)、または、左右が逆方向に捻じれているか、これらを正常に戻した上で、どこの内臓に異常をおこしているのか、また、足の甲、裏、足の指、首と肩のライン、左右の大腿の前寄りか後寄りか、鼻の両脇、手足の筋肉などを読み取りながら歯の噛み合わせの調整をするものです。
ところが、残念なことに現在の歯医者は日本だけでなく、世界的にも顎関節症を根本から治せるものは非常に少ないものです。
柱が傾いて歪んだ家に内装すると、建具の収まりが悪くなってきちんと閉まらなくなったり、壁紙がはがれてしまうことがあります。身体の歪みもこれと同じで、顎関節症を治さずに歯に被せものをしたり、入れ歯をつくったりして歯のかみ合わせの調整をすればするほど、身体のバランスを崩すものです。
この後、テストとして椅子に座って右足を組んだ状態で、上下の歯を静かに合わせます。上下の歯の当たる部位が変わるものです。
今度は逆に左足を組んで上下の歯を静かに合わせます。先ほどの上下の歯の当たりが全く左右逆になります。

また、右足の膝を外へ「くの字」に曲げますと(右足だけO脚にする)、右の顎関節のメス側の側頭骨が左に比べて上にあがるだけでなく、右の股関節、右の肩関節が奥へ押し込められるだけでなく、右側の骨と骨との関節部分が狭くなり、身体の右側半分の血流が悪いだけでなく、歯をそっと静かに噛んで、上下の歯を当てますと右側が先に当たるものです。
左足の膝だけ外側に出すと右とすべて逆です。
また、左右の脚の膝がO脚となっていますと、体全身の血流が悪くなり、自然治癒力が極端に低下し、本人は相当辛くなっているものです。(不定愁訴、原因不明の倦怠感・慢性疲労など)

マウスピースなどでは顎関節症は全く治らないものです。
マウスピースを装着しますと、一瞬にして首の骨は後方湾曲となり、全身の血流が悪く病的なじょうたいとなり逆に身体を悪くするものです。顎関節症を治せる歯医者を育成するには、早くても20~30年プラス経験と、患者さんの事象に向き合う謙虚な心がけと探究心が必要です。